こっちむいてよ、せんせい


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1話 あたしを抱いてよ





 体育の授業というのは、例外なく退屈なものだ。
 緑川杏奈(みどりかわ あんな)はクラスメイトたちがバスケットボールをこぞって追いかけているのを見つめながら、自分の髪をくるくるといじっていた。その場でスマートフォンでも見たい気分だったが、いかんせん授業中である。
(あーあ、バスケなんて何が楽しいんだろ。こっちは早く帰りたいんだっつーの)
 夢中でボールを取り合っているのを見ると、理由もなくイライラとしてくる。杏奈は別の方向へと顔を向けた。
 コートの向こう側で、紺色のジャージを着た背の高い女性が試合を見守っていた。体育教師の、矢野透子(やの とうこ)だ。
 ショートカットの髪型と童顔のせいで、風貌は少年のようでもある。しかし薄く化粧した端正な顔つき、そしてジャージの布地を大きく押し上げている胸の存在が、彼女を女性だと示していた。
 試合を終えた男子たちが、透子の元へと集まっていく。杏奈は無意識のうちにその会話に耳を傾けていた。
「透子先生、今の俺の華麗なるシュート、見ててくれた? すごかったっしょ」
「おう、見てた見てた。あんたやっぱり投げるフォーム綺麗だなぁ。さすがバスケ部」
「それで彼氏いんの? 透子先生は」
「ちょっ、いきなり何の脈略のない話すんのかよ。そういうのは私みたいなおばさんじゃなくて、他の女の子に言ってやれって」
「いや、先生めっちゃ若いっすよ。もう全然俺のストライクゾーンっつうか」
「はい、お世辞ありがと。ほらほら、勝ったチームは引き続き試合なんだから、行った行った!」 
 にべもなく透子は男子生徒たちを追い払う。まあそんな風に気さくに話を振られるのも、彼女のさっぱりとした性格ゆえなのだろう。実際彼女は男女問わず生徒からは人気があるようだ。
 ふと視線に気づいたのか、透子がこちらを向いた。そして杏奈の姿を認めて、ややバツが悪そうに目を逸らした。
(よし、今日もからかいに行ってやろうっと)
 杏奈はにやりと一人笑う。
 彼女を慕う子たちは誰も知らない秘密。予期せず杏奈がそれを知ってしまったのは、つい先日のことだった。


「おっと、緑川。ちょっと待て」
 廊下で透子に声を掛けられた。見つからないようにこそこそと歩いていた杏奈はぎくりと背を伸ばす。
「お、おはよー、透子せんせい。今日もいい天気だねぇ」
「挨拶でごまかさない。あんた、いっつもスカート短すぎ。あと髪も染めてるな、それ」
 セーラー服の青いスカートと、二つにくくった髪を指差された。もちろんどちらも承知の上だ。
「えーっ、普通だと思うんだけどなぁ。髪だって、茶色いのはこれあたしの地毛だよ?」
「嘘つかない。スカート注意したのもう五回目だし、入学したときあんた髪真っ黒だっただろうが!」
 はい残念、反省文、と彼女は無情にも告げた。杏奈は何とか取り消してもらおうとしたが、結局放課後までに提出しなければならなくなった。体育教師だけあって規律にはなかなか厳しいのだ。そういう面もあって杏奈は彼女が教師の中で一番苦手だった。
(メンドくさ……。スカート短くしてるのも髪染めてるのも、あたしだけじゃないのにさぁ)
 すっぽかしてやろうとも思ったが、後が恐いので結局適当な言葉を原稿用紙に纏めて出しに行った。
 ところが彼女は職員室にいなかった。何でも彼女は体育館の二階にある教員準備室にいつもいるらしい。杏奈はぶつくさ文句を言いながら体育館に向かった。
 誰もいない館内はしんと静まり返っている。足音も響くので、何となくそろりそろりと足を動かしながらステージの奥にある階段を昇る。
 階段の先に小窓のついたドアがあった。杏奈は昇り切ってドアノブに手を掛けようとした。
「……ん?」
 ドアの小窓は透明ガラスで、部屋の中が丸見えだった。入り口から少し離れた位置、こちら側から見て横向きに置いてある机に、透子が座っていた。だが、様子がおかしい。
 彼女は机の上に突っ伏して、何やら苦しそうに眉をひそめていた。更に覗き込んでみて、ぎょっとする。
 その右手がジャージのズボンの中に潜り込んで、足の間の布地を蠢かせていた。高揚した顔の色から、何をしているのかは明白だった。
(な、何してんのあいつ……!?)
 そう思いつつ杏奈は静かにドアノブを捻ってドアに隙間を作った。もっとよく見てみたい、というよくわからない欲が働いたのだ。鼓動が早まってきていた。
「詩織……しお、りぃ……っ!」
 その時、そう透子が呟いているのを聞いてしまった。
(女の名前……? あいつ、女のこと考えながらあんなことしてるわけ……?)
 動揺した瞬間に、肘がドアにぶつかって音を立てた。透子が弾かれたようにこちらを向く。
「……み、緑川……」
 驚愕、そして絶望の色に彼女の顔が染まっていく。どうやら杏奈が来ることを忘れていたらしい。初めてそんな彼女を見た。
 焦っていた杏奈は、やがて心に可笑みのようなものが広がっていくのを感じていた。先ほど身なりについて偉そうに説いていた教師が今や、自分を見て萎縮しているのだ。
 杏奈は部屋の中へ入り、透子の前に立ってぎこちなく口角を持ち上げた。
「先生って、レズだったんだね……?」


 体育の授業の後、帰りのホームルームを終えてすぐ杏奈は教室を出た。
 向かう先は体育館。だがその前に玄関に寄って自分のローファーを取ってくる。あの部屋は非常用に外と直に階段で繋がっているのだ。人も来ないし、いろんな意味で都合のいい場所だった。
 スクールバックからスマートフォンを取り出すと、メッセージが入っていた。今日の夜から会えないか、といったような文章が表示されている。『いいよ。じゃあいつもの場所で』と手早く返信してスマートフォンをしまった。
 相手は男性。六歳ほど年上の二十歳で大学生だ。町中で声を掛けられて少し時間を一緒に過ごし、そのまま彼の家に誘われて初めてを奪われた。それ以来何度か会ってセックスするだけの仲で、別に付き合ってはいない。その証拠に杏奈は彼の友達何人かとも関係を持っている。
 体育館に着いてまだ誰もいないのを確認してから、準備室への階段を昇る。ドアの小窓からは机に座って何やら書き物をしている透子の姿が見える。少し間を置いてから、杏奈はノックして扉を開けた。
「はい。……何だ、またあんたか緑川」
 あからさまに顔をしかめる透子。少なくとも自分に対して苦手な意識を持ってくれているらしく、杏奈は気分が良くなる。
「そんな言い方なくない? せっかく可愛い教え子が、わざわざ会いに来てるんだからさぁ」
 透子の隣にパイプ椅子を持っていき、彼女の方を向くように座る。透子は構わず書き物を再開した。しかしさっきより動きが固いので、どうやら杏奈の存在に動揺はしているみたいだ。
(さて、今日はどうからかってやろうかな)
 男と待ち合わせる時間までの間、暇つぶしとして杏里は彼女に会いに来るようになったのだった。いちいち家に帰るのも億劫だったので丁度いい。
「ねえ、せんせい? 仕事ばっかしてないで構ってよ。生徒の面倒見るのも仕事の一つでしょ?」
「あんたが勝手に来てるくせに。私だって暇じゃないんだよ」
 彼女はちらりと視線を投げかけてくる。
「ていうか、私のところ来るくらいなら友達とでも話していればいいだろうが」
「無理無理、あたし友達いないから」
 関係を持った男たちに可愛いと褒められてからみるみる垢抜けていく杏奈を、クラスメイトたちは疎ましく思っているらしい。クラス内でもほとんど遠巻きにされていた。よく男子に言い寄られるのもその理由の一つなのだろう。もっとも、杏奈は余裕のある年上以外はお断りなので軽くあしらっているのだが。
「……まあ、そうだろうね」
 素っ気なく嫌みを返され、ちょっとカチンと来た。つい口走ってしまう。
「あのさ、詩織って誰のこと?」
 透子のペンの動きが止まった。その反応に尚更口が軽くなってしまう。
「その人とさ、してること思い出しちゃったから、ここであんなことしてたわけ? せんせいって、結構むっつりだったんだね」
「……うるさい」
 弱々しい声の反撃。無視して杏奈は、わざとねっとりとした響きを含ませつつ言った。
「あたしもさぁ、興味あるんだよね。……女同士のセックスってやつ」
 そっと手を伸ばし、彼女の背中に触れた。びくんと震えたそこはしなやかな感触で、むしろ杏奈の方が驚く。てっきり男並みにごつい体つきだと思っていたのだ。
「せんせい……あたしにも教えてよ、男とするより気持ちいいんでしょ?」
 背中から今度は、剥き出しの首筋を指でくすぐる。
 女同士のセックスに興味がある、というのは半ば本気だった。
 初めてセックスを経験したとき、杏奈は「こんなものか」と失望したのを覚えている。想像していたより気持ちよくもなく、それよりも痛みの方が強かった。なのに男ばかり満足そうな顔をしているので、なんだか自分が道具みたいに扱われているのだと感じてしまった。それは誰に抱かれても変わらなかった。
 だからもしかしたら、と杏奈は淡い期待を抱いているかもしれなかった。
「やめろ」
 不意に透子が腕を掴んできたかと思うと、そのまま立ち上がって杏奈を近くの壁に押しつけた。
「どういうつもりだ、緑川。あんた、私のこと脅迫でもしてるつもり?」
 覗き込んでくる彼女の目がぎらぎらとしていて、杏奈は怯む。彼女は百七十以上ある長身なので、ほとんど覆われてしまうほどの体格差があった。
「べ、別にそんなつもりないよ。あたしはただ……」
(ただ……何だろう? あたしは何をしたかったんだろう)
 自問自答すると、急に何もわからなくなった。頭の中が真っ白になる。
 気づけば杏奈は透子の手を取り、自分の膨らみ始めたばかりの胸に触れさせていた。戸惑いの色を見せる彼女に、囁く。
「……あたしを、その詩織って人の代わりにしてもいいよ。せんせい」
 自分でも聞いたことがないほど、切実な声だった。透子の目の色が変わるのがはっきりとわかった。
「……ほんとに犯すよ、あんた」
 透子が言う。心臓が激しく音を立てている。うるさすぎてもう、思考もまともに働かなかった。
「……いいよ。抱いてよ、あたしのこと」


「んふぅっ……んっ……」
 立ったままの杏奈の首を、屈み込んだ透子が舌で舐め上げる。そして頬にも唾液をつけ、最終的に小さな耳にかぶりついてきた。
「ちょっ、はっ、せんせい……っ」
 耳朶を軽く甘噛みされ、その凹凸を丁寧になぞられる。耳の入り口に舌が入り込んできたのには驚いた。聴覚がぺちゃっ、くちゃり、と湿ったいやらしい音で支配される。
(そんなとこ舐めるなんて……ほんとむっつりなんじゃないの、こいつ……)
 初めてのことに杏奈は困惑している。
「……服」
「えっ?」
「自分で持ち上げて」
 目を逸らした彼女がぶっきらぼうに要求してくる。ムードも何もないな、と呆れながらも自分のセーラー服の裾をぐっと持ち上げた。くびれがありほっそりとしたお腹と、優しいピンク色のブラが露わになる。
「ちょっと、何するつも……ひゃあっ!?」
 大きな声が出て自分の口を手で塞ぐ。しゃがんだ透子が、お腹に口をつけてきたのだ。ちゅっ、と軽く音を鳴らし、舌まで強めに突き立ててくる。
 徐々に体の各所から、熱を引き出されていくような感覚。お腹の奥が今までにないくらいじんじんと疼いてきている。こんなことは知らなかった。
(何なのこれ……ほんと、気持ちいい……)
 小さなヘソにまで舌を進め、両手は体の側面を滑る。ふと指先が、杏奈のブラに引っかかった。
「緑川、寒くない……?」
「んっ、平気、だけど……」
「じゃあ上、脱いでくれる」
 杏里は頷いて、スカーフを外してからセーラー服の上を脱ぎ捨てた。
「……可愛いブラ。もうしてるんだ」
「あ、当たり前でしょ。もうすぐ十四なんだし」
 透子の手が、まだささやかな膨らみをそっと持ち上げる。それから周りを優しく撫で始めた。まるで大切なものにでも触っているような手つきだ。男たちの無骨な愛撫とはまるで違う。
「外すぞ、これ」
「あっ……」
 透子が腕を後ろに回し、ブラのホックを外した。ぱさり、とあっけなくブラは床に落ちて、胸がそのままの姿を現す。薄桃色の、芽吹き始めている蕾までも。
「……綺麗。形、いいじゃん。ちっちゃいけど」
「ちっちゃいは余計だ、淫行教師……っ」
「……そうだったね、ごめん」
 膨らみが手のひらで包まれ、微弱な力で揉み込まれる。時々表面で突起を掠るように刺激してくるのは絶対わざとだった。
「あんっ、あぁっ、んくっ……!」
「乳首、固くなってきた……? あんたくらいちっちゃくても、やっぱり立つんだね」
「う、うるさいなっ……あっ!」
 指先で先をきゅっとつままれた。かと思うともう片方は口に含まれ、舌で飴玉のように転がされる。壁にもたれた背中が勝手に震え出した。
「あっ、あっ……んくっ」
 舌と手の愛撫は続く。ふと見れば、僅かに焦点の定まっていないとろんとした目で自分の乳房に吸いついている透子の姿が目に入る。至近距離で拝んだその色づいた顔があまりにも淫靡で、そして綺麗に見えて鼓動が高鳴った。
(あたし……女の人におっぱい吸われてる……。すごい、変な感じ……)
 急に足下がふわふわしてきて、その場でへたりこみそうになってしまう。透子が支えてくれた。
「緑川、大丈夫……?」
 荒い息混じりに尋ねてくる。
「ちょっと無理……立ってらんないかも……」
「じゃあほら、こっち来て座って」
 肩を押さえてもらいながら机の前まで連れて行かれる。そして抱き上げられてその上に寝かされた。細い腕なのにすごい力だ。これなら身を委ねていいかもしれない、などと思えてくる。
 スカートが巻き上げられたのに気づく。体を起こすと足のところにいる透子が、杏奈のショーツに手を掛けているのが見えた。
「せんせい、何してんの……?」
「あんたのパンツ、脱がそうとしてる。ほら、腰上げて」
 素直に従えばブラとお揃いのショーツがそのまま外された。次に透子は開いた足の間に割り入ってくる。股間に視線が張り付くのがわかった。
「ふうん。ちょびっとだけだけど、毛、もう生えてきてるんだ。健康的だな」
「うるさっ……口に出すなバカ……っ!」
「口に出ちゃっただけだよ」
 更に透子が顔を近づけてきた。杏奈は慌ててそれを手で制する。
「ちょっ、待って。何しようとしてるわけ……?」
「何って、あんたのココ、舐めるの」
「はぁ!? や、嫌なんだけど! いや、ムリムリ!」
 さすがにそこまでされた経験はなく、杏奈はじたばたともがく。
「いいから。私に任せて。大丈夫」
 透子が手を握ってくる。熱すぎるくらいに、温かかった。体の強ばりが、芯から解けていくようだ。先ほどまで本気で抵抗していたのに、杏奈は透子の顔を押さえていた手をどけた。
「いい子だね……」
 幼肉の前門を開かれる。かと思えば、次の瞬間には柔らかく生ぬるいものが触れてきた。
「んあぁっ! あっ……んっ」
 ぺちゃり、ぴちゅり、と恥ずかしい音が響きわたる。透子の舌のざらざらに敏感な粘膜を擦り上げられ、目の前に火花が散った。
「あがっ……! こ、こんなの知らな……っ!」
 表面、襞の外側と内側、挙げ句は膣口の周りなど舌の辿る先がはっきりと伝わってくる。透子の舌使いは緩慢なのに丁寧で、杏奈の疼きをコントロールしているかのように的確だ。
「んんっ……? はっ、あんんっ……!」
 割れ目の先、既に解けかけていた包皮が剥かれ、中で固く勃起していた小さな肉芽を舌先でつつかれた。
「それ、強いぃ……っ!」
 意識がぐるぐると渦を巻く。もう何も考えられなくなるほど、杏奈は乱れていた。
「んふっ、はぁっ、あっあっ……!」
「緑川、もういっちゃいそう?」
「わか……んあぁっ! わかんない、よぉ……っ!」
「今、楽にしてあげる……」
 透子の舌が小刻みにクリトリスを弾き始める。追い立てるような愛撫。杏奈は限界に達した。
「くぅっ……! ああぁ……っ!」
 腰が跳ね、全身が激しく痙攣する。快楽の波に呑まれ、思考は全て流されてしまう。生まれて初めての強い感覚に杏奈は口も目も開いて、ただ震えることしかできなかった。
「……緑川……」
 しばらくしてからようやく意識がはっきりしてくると、透子が顔を近づけてくるのがわかった。
 キスされると思った。しかし唇と唇の距離が近づいたところで彼女は躊躇し、結局手を伸ばして髪を撫でるだけだった。
「緑川、可愛かったよ……」
 囁かれる優しい声。何て心地のいい響きなのだろう。髪に触れる指も滑らかで、ずっとこうしていたいと思えてしまう。
 だがやがて冷静になってくると、突然恥ずかしさが湧き上がってきた。杏奈は我に返って素早く体を起こした。
「あ、あ、あ、あたし、そういえば用事があったんだった! そ、そろそろ行かなくちゃ!」
 机から下りてぎくしゃくと下着と上着を身に纏う。ほとんど乱れていて、リボンタイも首からかけただけだった。
「じゃ、じゃあせんせい、また明日!」
 上靴をローファーに履き変えて、杏奈は外と直通している出入り口から部屋を飛び出した。その先は鉄でできた非常階段だ。その場で足踏みしてわざと大きな足音を何度か鳴らしてから、杏奈は扉を背にしたまましゃがみこんでしまった。
(何これ、何これ。……何なの、これ)
 心臓の音がこの上なくうるさい。出てくるときにちらりと視界の端に映った透子は、どこか見捨てられた犬のような顔をしていた。胸の奥がきゅっと締まるように痛くなってくる。
 彼女の手、舌の温度。優しい触れ方。呼びかける声。
 透子のことを思い出せば思い出すほど、鼓動が加速していくようだ。
 セックスなんて、男ばかりがいい思いをするつまらないものだと思っていた。でも、透子とのセックスは、違った。
(愛されてるかも、なんて思っちゃった……)
 夕暮れの赤い日差しが、校舎を鮮やかに染め上げている。
 杏奈は事前にした男と会う約束も忘れ、ただその場にうずくまっていた。



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